「旧斎藤家・夏の別邸」問題
西大畑の知られざる名庭・名建築が
存亡の危機に瀕しています。
西大畑は行形亭さんのとなりに、一部のお茶の関係者以外その中を見たことがないという、知られざる巨大な私邸がありました。名前を「旧斎藤家・夏の別邸」といいます。建物は格式高い日本建築、砂丘の斜面を生かした見事な回遊式の日本庭園は、商家の庭として全国でも有数の規模を誇ります。2階の座敷は池に映る月を楽しめることから、観月亭と名付けられました。昭和30年には日本棋院(囲碁)の本因坊戦の対局にも使われています。(写真は2階観月亭より。2階から見ても目の前はまだ全面が庭で、さらに見上げるように巨大な松の木が点在しています)
(撮影:渡辺康文氏)
この邸宅は戦後長い間、大手建設会社加賀田組が維持管理してきたのですが、同社の経営難に伴い、資産管理会社へとその所有が移ってしまいました。
何もしなくても維持管理にコストのかかるこの巨大な邸宅を、資産管理会社は一刻も早く売却し現金化したい意向です。
危機を抱いた新潟の9団体が昨年末、新潟市に保存を求める請願を行い、その請願自体は採択されました。
しかしこの春、建物・庭園の主要部分の維持を条件とした競売は残念ながら不成立に終わります。
管理会社は2008年内に売却したい意向を示しており、このままでは条件が緩和されて民間に売却され、新潟の豪商の趣味と生活を伝える貴重な文化的遺産は壊され、マンション等の新しい建物になってしまう可能性が強まっています。
これが「旧斎藤家・夏の別邸の存亡の危機」です。
「旧斎藤家・夏の別邸」を保存するために発足された「旧斎藤家夏の別邸の保存を願う市民の会」の発起人として私も参加し、同問題のブログを立ち上げました。
私はこの問題に関して、まずはできるだけ多くの人に知ってもらうことが何より重要だと考えています。とは言ってもあまり時間はありません。
内容をご覧いただき、運動に賛同いただける方はこの「市民の会」ブログを他の人に紹介していただければ何より嬉しいです。
また、
●発起人になる
●署名簿をとりまとめる
●自分のブログなどで紹介する
などさまざまな方法でご協力いただくこともできます。
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そして来たる8月24日に、初めての一般公開を行います。
この3月から手入れが行われておらず庭は荒れた状態でした。ですがボランティアの手によりできるだけ掃除をしてこの日を迎えたいと思っています。お時間のある方は是非ご来場ください。