原発をこれからどうするか
田中優さんの講演録画USTを紹介します。どうかいついつまでもこの動画が消されませんように。2時間あります。長いですが全部見て損する事はありません。ぜひご覧ください。「まとめ」というにはこれ以上ないほど分かりやすいまとめです。前半では福島原発に関しての冷静な現状分析。後半では原発に替わる代替エネルギーの普及を、いったい何が阻んでいるかが解説されています。
数字を元にした言い換えやたとえなど、そのいくつかは聞いててあきらかに「イヤイヤそれは違う」という箇所もあります。自然エネルギーの万能論・楽観論に関しても詳細では違うことも出てくるのでしょう。でもそんなことは、大した問題ではない。
後半で語られるエネルギーシフトに関して、実際の移行がこれこれこういう理由で、実際は難しい。何も知らずに都合のいいことだけ語るな。そんなにうまくいくんだったらとっくにやってる、そんな類いの批判もあるかも知れません。でもそんな批判の1つ1つはすべて、大した問題ではない。
「大した問題」とは何か?
日本は一部の誰かさんの口車に乗せられて、そうとは知らずにリスクの超高いバクチを打たせられてきた。実は勝っても大したことは無いくせに、大負けするとクレジットカードまで持ってこさせられる類いの、タチの悪いバクチだ。しかも勝てる見込みはほとんどない。だからまわりの人も、身近な人も「絶対やめた方がいい」と言いつづけてきた。
そのバクチで今回やけどをした。手痛い負け。家財道具も売っぱらわないと負け分を返せない。だけど何年もかけてなんとかその負けを返した後に、
「今度は絶対負けないから。今までの分も取り戻してさらにプラスにしてやるから、見てろ」
といってまたバクチをはじめようとしている。自分だけはドボンしないと思っている。もしくは地味な積み重ねで今の生活を守れることを知ろうとしない。
それが「大した問題」です。バクチだから、勝っているうちは「ほら見ろ、やって良かったじゃないか」と言う方達がいます。その直後にとてつもない大負けが待っていることも知らずに。バクチとはそういうもんです。やらないのが一番安全。そしてこのバクチは、日本を、我々を、滅ぼすバクチ*です。
「大した問題」をどうするか考えましょう。
【今、放射能と原子力発電に向かい合い語り合う 電気と僕たちの“新しい未来” 】
田中優講演
*このバクチのことを、米国の原子力学者はこう表現していたそうです。「地震の多い国で原発を建てることは、悪魔に魂を売るのと同じことだ」