Column代表亀貝のコラム

東京R不動産

2006.10.06 - 日々
date - 2006.10.06
category - 日々

最近書籍でその存在を知った『東京R不動産』。サイトを見てもらうと分かるのだが、いわゆる「味のある」賃貸物件を掘り起こし、求める人たちに提供することを目的に作られた、ちょっと変わった不動産だ。

たとえば…

●倉庫を安く借り、改装して事務所として使いたい。
●お茶の水とか神田とかにありそうな、古くてダシのきいた集合建築に事務所を持ちたい。
●公園の中にある古い一軒家に住みたい

こんな誰もが一度は夢に見る(見ない人はゴメンなさい)物件ばかりを集めた、「夢の」不動産。他にも一言では言い表せない、「イイなぁ〜」と呟いてしまうこと間違いなしのステキ物件で溢れている。

不動産だけど、建築家やリノベーション専門の人たちがいて、いかにカッコよく改装するか、という事にもカナリ重きがおかれているようだ。古い物件のリノベーションといっても、ここには『ビフォーアフター』によくある「あっちゃー」「やっちゃったー」的ぴかぴかリフォームも「勘違いde想い出再利用」もない。天井はとにかく剥がす、「味」にマッチした床に張り替える、壁にペンキを塗る。それだけで見違える。そんな「ピントの合い方」がホッとする。
書籍1冊全部読んで、ああなんてすべてが気持ち良い。


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ピカピカ白木リフォームが世の中の最上であり、自分たちのような古物好き、ダシ好きの人間はごく少数派なのかなぁ…などとずっと思っていると、ふとこんな書籍が出てくる。しかも事業として成り立ってきているようだ。こんな事実を知った瞬間が、スゴく嬉しい。自分も頑張れる、そんな気がしてくる。

(前略)
とは言え、当時はまだ、週に一物件アップするというノルマすら、冷や汗ものだったのだ。今週はツイてるぞ、2物件もHPに掲載できた!と喜んでいたと思ったら、その翌週には1軒も見つけることができなくて、あ〜先週の物件をアップせずにとっておけば良かった…なんて、悔しがったことも一度や二度ではない。最初の半年間は、ほぼ僕一人で物件の情報を探していたのだ。

あれから2年と数ヶ月が経ち、現在、東京R不動産のHPではほぼ毎日物件が更新され、また物件の総数は800件近くにも上る。あの頃からすれば本当に信じられないことだ。
(中略)
東京R不動産は雑誌などのメディアに頻繁に取り上げられるようになり、次第に認知され始めた。ウェブサイトのアクセス数も始めた当初はページビューが1日10程度(!)だったのが、グングンと伸びて今では1日約3万。メルマガ会員登録者数も約1万3000人にまで成長した。またその間、メンバーも増え、他の不動産屋とのネットワークもできて、取り扱う物件の幅も広がった。

働き方やライフスタイル、価値観が多様化している昨今、お客さんが本当に欲しいと思う物件を紹介するのが僕のモットーだ。東京R不動産で物件を探す人は、クリエイターやアーティスト、お店を開きたいという人、はたまた芸能界の方など面白い人も多い。そういう人たちに出会えるのも楽しみのひとつである。はじめはバイトなしでは生きていけなかったけれど、今ではおかげさまで東京R不動産一本で立派に生計を立てている。とは言え、ロードスターを乗り回すようになれる日はもう少し先かな。

『東京R不動産』内コラム・ミカヤマ栄光の奇跡より

こういうサクセスストーリーを読むのは大好きだ。

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さて自分自身に当てはめてみると、我が新潟で欲しい物件と言えば

●庭にバカでかい木のある古い農家。蔵もしくは作業場にできるような天井の高い物置付き。土間付き。築60年以上。バイパスのインターから10分以内であれば良し。

こんなカンジだろうか。勿論不動産を回ってもこんな物件にはまず巡り合えないし、宝くじのような確率で、知りあいの知りあいの知りあいが家を手放した時くらいにしか、手に入る機会はないだろう。

そこで、東京R不動産が登場したら。

こんなに嬉しいことはないだろうね。
ぜひどなたかフランチャイズでやって欲しいです。切望。

東京R不動産

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posted with amazlet on 06.10.06
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