つれづれ

最近ぐっときたWORDSのメモです。(11/18追記)


TV『とくダネ!』より。TPP問題で中野剛志氏がとっても分かりやすい説明をしています。テレビでこれだけの話が聞けるのは珍しいのでは?(テレビないんで詳しく知りませんが)TPP加盟は農業問題ではありません。「日本の産業全体」にとって良いことがありません。しかも自明です。多国間の問題ではなく、アメリカとの関係であり、自国での決定権をアメリカに譲るか譲らないかの問題でもあります(ISD条項についてのリンク1リンク2)。とんでもないことが進行しようとしています(韓国では既に締結されてしまいました)。私たちの業界でもかなり後戻りのできない事態が進行していますが、TPPにもし参加すればトドメになるでしょう。「グローバル化=無関税=良いこと」という日本にとっては何の根拠もない理屈は、正反対の方向に正されるべき。後戻りができません。

(動画はすぐ削除されますので、見れなかったらYouTubeで「中野剛志 とくダネ」で検索してください)

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仙台のブックカフェ「火星の庭」の店主さんのインタビュー。リアルなビジネスの話を中心に、共感できる内容、たくさん。なるほど〜と思わせる一言もあって、これは保存しておきたくなる。
人と人、過去と未来をつなぐ本の力 – 『火星の庭』と『Book!Book!Sendai』/ 前編
人と人、過去と未来をつなぐ本の力 – 『火星の庭』と『Book!Book!Sendai』/ 後編

ー自分でお店をやろうと思ったらかっこつけようとかお洒落にしようとか絶対思っちゃう気がするんですけど(笑)
考えて悩んでこうしようと思ってもならないから、そういう風に。無駄だった(笑)。あとは喫茶店をやりたいならひたすら他所の店を見る。それでも誰かの真似にはならないから。自分の店になっちゃう。ほかのお店に行ったら経営者としてでなく、お客さんになって楽しむ。そうしてお客さんの気持ちを知る。あと粗探しはしなくていい。この店ちょっと変だぞって思っても、どこがいいんだろうっていいとこ探しした方がよっぽどいい。やっぱり人が来るには理由があるから。

本にはいろんな切り口がある。
作ることもできるし、飾ることもできるし、古本周りのことも楽しめる。ブックレシピという企画では仙台市内のカフェの何件かで本に出てくるメニューを味わえる。これは人気ありましたよ。こういうのいいですよね、畏まらずに。

ーこれから若手にバトンタッチしながら継続していきたいイベントなんですね。道を譲ろうという若い世代がいるっていうのもいいですね。
若い世代ってみんな最初は恐る恐るじゃないですか、上の世代の人と会うの。だけどうちのようなお店まで来て話をしようっていう人のアクションって貴重なんだなって思うようになりました。私のような中年から見たら弱々しく見えても、声を掛けようとするだけでもすごいアクションで、そういうことをしない人の方が 大部分だから、やっぱり小さな声を見逃さないことかな、上の世代の人はね。だんだん年取るとふてぶてしくなって知らない所でも堂々と行けたりするけど、 20代の頃って違うじゃないですか。敷居が高いっていうか。でもそこを越えて来てるんだから見込みがあるよね。

正確に言うと、長年、本屋をやっていて、本を読まない、本好きじゃない人に読ませることは不可能に近いと思うようになりました。本好きを増やそうというよりは、本に携わる人を増やしたいんです。本屋とかライターとか出版社とかデザイナーとか。本に携わったら本を読まざるを得ない。本を見る目も変わる。本作りって様々なこだわりと技術が集積されていて、決して著者だけではできないものだけど、それは単なる消費者であるときは気づかない。作り手の側が増えるのが一番、本が活気づく近道かなと。それはもちろん学校みたいなものが作れたら一番いいんだけど、財力だってないからイベントという形にして本の世界に導く。こっちにおいでって。

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アメリカで拡大中のOccupy Wall Street(OWS)の解説。これまでいくつかの取材を見てどうも肝心なキモの所が分からなかったのだけど、この解説は分かりやすい(というか説明がすごく大変なムーブメントなんですね)。と共に、日本で今まさに「デモ」ということについて考えている自分へ、一番欲しい言葉を投げ掛けてくれた気がする。

まずはこのビデオを。


真意は 言動のニュアンスにあって、とことん話し合わないと出てこない
耳を傾け合う環境でないと出てこない
それがシステムを変える唯一の道…だと私は思う

これは まったく新しい考え方
他を受け入れるという…
それが上手くいっている

僕は信じる
たとえ今がその時でなくても
合意のプロセスが
いつか僕たちを
正しい場所へと導いてくれる

ソーシャル・メディアを利用した革命、OWS(オキュパイ・ウォール・ストリート)とは何か─現地NYからレポート

アラブの春と同様、OWSムーブメントでもソーシャル・メディアの役割は非常に大きい。Youtubeやvimeoといったビデオ共有サイトの他、リーダーのいない運動のため一つのサイトというよりは幾つかのサイトで動きが追えるようになっており、occupywallst.org、occupytogether.org、またニューヨークの全体集会の動きはnycga.net(*9-11)、各地には各地のOWSのサイトが開かれており、週末の平和行進や勉強会、ミーティングの予定や、ファミリー・キャンプアウトの晩等、これまでの活動状況が把握できるようになっている。 occupywallst.org にはライブフィードのリンクもあり、ズコティ・パークやマーチからの生中継(スペイン語放送もある)やこれまでにアップされたビデオやミュージックビデオ、世界各地での運動の様子等も常時流れているし、サイト内のフォーラムでは凄いスピードで色々なことが世界各地から話し合われている。そしてその動きの逐一がフェイスブック、ツイッターなどを通して広がっている、という構図だ。

ズコティ・パーク内にはメディア班のコーナーがあり、数週間前に室内のアパート(誰かが場所を提供したと思われる)に移るまでは雨の日も風の日も、公園内で編集やウェブ管理が行われ、占拠してそこで寝ている人、家から通っている人、たまに公園をのぞいてみる人、などなど様々な人がメディアコンテンツを提供したり編集の手伝いをしたりしている。たった今メディア班のページを開いてみると、こんな書き込みがあった:「会計班のメンバーなんだけど、メディア班の誰か、下の件で一般の人々の意見を聞くアンケートをどこかに上げてもらえないかしら?質問はこれ:占拠運動にこれまでで50万ドル(本日の為替レートで3,788万5000円)の寄付が集まっています。この一部を私たちの運動のために各都市が余分に負担しなければならなかった、清掃・ゴミ収集・補足警官費用の一部に充ててもらうため、グループが各都市行政に支払うとしたら、あなたはグループに対してどんな感情を抱きますか:A) いい印象を受ける、B) よくない印象を受ける、C) 変わらない」。

ただ、このビデオが上がった13日の晩には、ブルックフィールド社がブルームバーグ市長に公園の一掃を願い出て(確かにこの頃はすごい数の人が寝泊まりしていて、ちょっと匂いがきつくなってきていた)、占拠側ではニューヨーク市民に占拠を守って!と呼びかけ、皆で公園内を大清掃、 寄付金でゴミ回収車も雇ってこれ以上掃除のしようがないほどにモップやタワシで磨き、徹夜で木の周りに皆で手をつないで何層もの人間リングを作り、市民も自宅から市長室に電話するなどして、結局掃除が“延期”そして中止になるという一幕もあった(*18)。この頃には毎日無数のビデオが上げられるようになっていたが、その中でこの合意のプロセスに焦点を当てた作りは視点が新しく、しかも運動の本質を捉えており、注目を集めた。

どちらの作品にも出て来る人間マイク(やまびこ方式)であるが、なぜこうなったかと言うと、占拠後数日間に何人もの逮捕者が出たが、その中に「メガホンを公園で使うのは違法だ」として逮捕された人がいたため。それ以降は人間マイク方式が取られるようになった。2つ目のビデオにあるように、すごい人数になりやまびこが2回繰り返されるようになり、一時はビデオプロジェクターで発言者の言葉を即時タイプして映すという試みも行われたが、スピードに追いつけず、人間マイクが連帯感を強める役割も担ってきていたので、今はまたそれに戻っているようだ。私たちの肉声や身振りも含めて、ビデオやプロジェクターまで、メディアというものは、 人間のコミュニケーションのためのツールなのだなあ、と実感させられる。

アメリカでは失業・経済破綻・戦争、日本では原発、目前の問題は違っても、経済界と癒着して国民を第一に置かない政治のあり方への蜂起、また企業グローバル化により世界の不均衡と環境破壊を増長する人間性を失った経済のあり方への疑念と反発、という意味では大変似通っている。アラブの春は、独裁政治への怒りであると同時に、それら独裁者たちと裏で手を組み、軍事援助と引き換えに石油の利権を確保して来た西側諸国(特にアメリカ)への怒りでもある。私たち自身今回のことまで気付かなかったことだが、日本が原発に頼って来た産業構造自体に、敗戦、そして冷戦時代を通じて今まで政府が必死で守って来た米従属の構図が隠されている。実際それによっての恩恵も日本人は得て来た。特に私たち40代は、80年代には豊かな時代を過ごさせてもらった。その裏には50基を超える原発と、アジアや南米の安い労働があった。

そして今、色々な意味でそのツケを、若者たちが払っている。子供を産むのが不安になっている若い女性たちや、被曝している福島の子供達が払っている。第2次世界大戦の日本の立場と同じように、私たちは被害者であり、加害者である。アメリカの大衆蜂起のスローガンである「我々は99%」は、もともとはアメリカ国民のみに対して向けられた言葉だったかも知れないが、この5週間でアラブや南米の人々との大衆レベルでの国際交流がネットを通じてものすごい勢いで進み、お互いがそれまでの偏見や憎しみと向き合い、そしてお互いが奪われている者同士(奪われ度に差があるのは否めないとして)であることを学び合い、じゃあ、どうしようか、どうすればいいのか、という座談会の場としてこの運動が広がっている。この蜂起に至るまでには、2001年9月11日以来醸造されてきた一般のアメリカ人の若者たちの気持ちがあると私には見える。

彼らは9.11.とその後のブッシュの8年間で世界が自分の国を嫌っていることを感じて育ち、敵のいないでたらめな戦争がマスメディアで正当化され世界で沢山の人々が死んでいることを感じながら、自分は変わらない豊かな生活の中に育てられて来た。進歩的な学校教育を受け、非暴力と話し合いでの民主的問題解決を教えられながら、大人の世界のダブル・スタンダードを心底嫌う気持ちと、それでもそれを肯定する商業社会のコマとして生きなければ生活できないジレンマに悩んでいる。 そして、マスメディアに見切りをつけ、自分たちでネットで情報を集めまた発信し、世界の99%の大衆間での話し合い(ビデオの中で「座談会」と表現されていたように)にこそ打開の道がある、と信じているように見える。色々な思いはあるけれど、反米や反日のような言葉に踊らされることはもうやめて、彼らと話し合ってみれば、何かが実際に変わる、私たちが変えることができる時代になったんじゃないか、という気がして来る。時代の精神(zeitsgeist)という言葉があるが、世界中で、今それがここに来ていると感じずにはおれない。

10月24日放送のPBS(米公共放送)人気番組チャーリー・ローズの『カレント・アフェアーズ』(現代の時事)に出演したエイミー・グッドマン(80年代から活躍する草の根ジャーナリスト 、『デモクラシー・ナウ』ホスト)が言っていたが、マスメディアはもはやマスメディアではない、アメリカのほとんどの人がOWSを支持しているのに、それがマスメディアには反映されていない(他にも的確なことを沢山言っています。*21、英語の分かる人はご参照ください)と言っていた。10月2日の週、毎日40万人近い人々が訪れるOccupywallst.orgのサイトで行われた調査によれば(1619人の返答に基づき、ニューヨーク市立大の教授が分析)、92.5%がムーブメントを支持、70%が政治的には共和党でも民主党でもないインディペンデント、64%が34歳以下、92%が短大卒以上の学歴保有者、という結果も出ている(*22)。この数字からも見える通り、そしてこれも日米共通に思えるが、政治家に頼らないポスト・ポリティカル(反政治的、もしくは脱政治的)な運動と言える。

ブライアン:これは確かに、9.11以降のブッシュ時代から行われて来た不人気アメリカ外交政策への長い期間かけてのリアクションであると思う。これじゃあアメリカはひどい国だと思うに決まってるよな、自分が世界の警察だと思っていて、自分勝手で自分の利益しか考えない国だと…でも実際はアメリカは雑多な国で、それに反発していた人達も沢山いた。そしてオバマになって期待したけど、今それが裏切られた気持ちになってる。メディアで見る国内政治談義は、ワシントンの政治をそのまま閉じ込めた窓のない反響室みたいな感じで、それに共鳴しない残りのアメリカの人達の声はどこに響かせればいいのか、 右派とか左派とかそんなんではなくて、でも色々考えていて、景気は悪く生活はきつくて、だからOWSは、そういう僕らに、思う事を声にする場を与えているんだと思う。現状をよかれと思っていない人、この国の貧富の差をそういうもんだと思わない人、政治の両極化をいいと思っていない人、そういう人達の行き場であると思う。

──OWSの中にも色んな政治的思想や宗教をもった人がいて、今後広がって行くのは素晴らしいと思うけど、一つの答えにはならないに決まっている。 99%のスローガンに、世界中の99%が呼応したらいいと思うけど、歴史的しがらみや宗教の違い等、色々難しそう。そういうことについては、今後どうなっていくのかしら。
イヴァ:それは私も思っている事。恐い…っていうわけじゃないけど、このアイデアには成功してほしい、と思ってるから、心配。だからこそ、それぞれのコミュニティの問題に戻って行かないといけないと思うし、そういう意味で、ニューヨークOWSには今後も色んなコミュニティにアウトリーチして行ってほしい。その中で、メディアメーカーの役割というのは大きいと思う。アメリカ国内でもすでに色んなコミュニティに広がっているし、国際間の運動に広がっていったら、誰がどうやってそのイメージを伝えて行くのか。一人の人や一つのグループができることじゃない。だからそれぞれのコミュニティのメディアメーカーがリポートするという形で行くしかないと思う。それと、政治的には、資本主義とか社会主義とか、そのいつもの争いで終わるんじゃなく、何か新しい形の政治形態が求められていると思う。

時に「これはそのまま日本のことか」と錯覚させるような言葉も出てきますが。今進んでること、これから進むべきことにいつくものヒントと自信をもらいました。