原発関連メモ

この1〜2週間にオモテに出てきた原発・原子力に関する大量のニュース。どれひとつとってみても口はあんぐり、日本という国のお役人さん経済人さんに絶望するに充分なバリューなのですが…。そんなメガトン級のニュースが連日連日、主にネットを通じて明らかになっています。ネットが、イヤTwitter がなかったらまた随分と違っていたことでしょう。

慣れて流しちゃうのは許せないので、ほんの一部ですがメモして保存しようと思います。引用元はリンクをクリックしてください。


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古いほうから。以下すべて太字は亀貝によるもの。

「更迭したはずの経産省3幹部の退職金に1000万円を上積み

「”脱原発”阻止へ日米旧体制が必死の反撃 ── 東京・毎日・朝日vs読売・日経・産経の構図」

 第4に、上記『東電・原発おっかけマップ』によると、経団連の地方組織ともいえる各地の経済連合会で、電力会社が占める役割は生半可ではない。11年6月現在で、各地方の経済連合会の現職会長は全員!電力会社トップで占められている。

北海道:近藤龍夫(北海道電力会長)
東 北:高橋宏明(東北電力会長)
中 部:川口文夫(中部電力相談役)
北 陸:新木富士雄(北陸電力会長)
関 西:森 詳介(関西電力会長)
四 国:常盤百樹(四国電力社長)
九 州:松尾新吾(九州電力会長)

 地域独占であるというだけでなく、「総括原価方式」によって予め利益が確保されている各電力会社が、地方の最優良企業であるのは当たり前で、それが偉そうな顔をして地方経済界を仕切っているのが、この国の発展途上国丸だしの実状である。

●今週正式に「営業運転」となった泊原発のデータ改ざんを告発。元・原子力安全基盤機構:藤原節男氏(週刊現代 2011年6月18日号より)

ところが、4日の検査では本来なら『負』にならないといけないこの係数が『正』になってしまった。このまま運転すれば、臨界事故につながりかねない危険な状態です。そこで、翌日の検査では、部分的に制御棒を挿入し、ホウ酸の濃度を薄めるなどの対策を取って検査をし直しました。その結果、係数が『負』になったので、条件付きで合格としたのです。

私は当然、4日の『不合格の検査記録』と5日の『条件付き合格の検査記録』の両方を、上司のグループ長に見せた。ところが、グループ長は3月4日の検査記録を削除するように指示しました。これは記録改ざんに他なりません。

納得できなかった私は、グループ長に検査実施要領にもあるとおり、不合格の検査記録も必要だと訴えました。
それでもグループ長は『私は出来の悪い検査記録の不備を指摘しているだけだ。このままでは承認印は押さない』
と、あくまで改ざんを要求する。
挙げ句の果てには、私がその要求に従わない場合、『(査定について)評価を絶対に下げてやる』と恫喝したのです。

(中略)

そこで藤原氏はグループ長の上司に当たる検査業務部長に報告した。経産省OBのこの検査業務部長は、「検討タスクグループ」を発足させ、この問題の検討を指示。
結果的に検査記録はそのまま提出すればよいということになったが、同時に藤原氏が抗議していたグループ長の改ざん指示命令についても不問に付されることになった。
記録改ざん指示をなかったことにはできないと考えた藤原氏は、とにかく検査記録を提出するようにと求める部長に抗議。すると6月になって配置転換を命じられ、勤務査定は5段階評価の下から2番目となる「D」評価となり、7月には賞与が8%カットされた。部長の業務命令に背いたという理由である。

「配置転換後は仕事らしい仕事も与えられませんでした。私は記録改ざん指示がおかしいと訴えるまで、『D』評価を受けたことはなく、明らかに報復です。その後も再びD評価を受け、昨年3月末に定年を迎えたとき、本来なら大半の人が再雇用されるところ、私は再雇用不可とされて、職場を去らざるを得ませんでした」

(中略)

●敦賀原発2号機の事故が起きたとき、私は三菱重工で事故対策本部に所属し、原因究明に当たっていました。その際、事故の原因が再生熱交換器という部分にあり、他の原発でも同様の事故が起こる可能性があると主張しました。
しかし、実際には敦賀原発2号機の再生熱交換器に特有の事故原因で、その再生熱交換器だけを交換すればよいという結論になってしまったのです。
この段階では、私が主張した事故原因も推測の域を出ませんでしたが、後に泊原発2号機で同じ事故が起き、私が言っていた事故原因が正しかったことが明らかになった

しかも、後でわかったことですが、三菱重工ではこの誤った事故原因の裏付けを取るために実験を行ったところ、期待どおりの結果にならなかったので、実験データを改ざんした。これは別の三菱重工の社員が2002 年9月に保安院に内部通報しています。

私が泊3号機の検査で、不合格の検査記録を残すことにこだわったのも、このときの経験が大きい。危険性があったことを放置したり、なかったことにしてしまうと、日本のどこかの原発でいつまでも同じような事故が起こり続けることになってしまう」

●フクシマ後に世界で初めて、よりによって当事国の日本で稼働が許された泊原発。あっさりと理由もなく「営業運転」を許した高橋はるみ北海道知事とは何者か(NAVERまとめ)。

「中山恭子議員の菅総理への質問に鳥肌が立った。浜中原発停止要請は法律違反だという。菅総理は応えられない。その次の質問者が福島瑞穂というのも、すごい組み合わせだ。いま、中山議員が法律違反といったそのままを菅総理へやれやれと迫る。(神足裕司)」

●米国原発コンサルタント・アーノルド・ガンダーセン氏の警告「福島の現状というのはこれくらい深刻だ。」(日刊ゲンダイ0816発売号)。

3)放出を止めるには建屋を覆いかぶせるテントなどを使わない限り無理。今後も数カ月間は放射性物質が飛散するだろう。

4)炉心は溶融して格納容器の底から建屋の下にまで落ちている。日本政府は炉心を取り出すまでに今後10年はかかると言っているが炉心を取り出す技術などない

5)スリーマイル島事故の時は燃料は溶けて原子炉の底に落ちて停まった。福島の場合は一番底までメルトスルーして建屋の下の土壌と地下水が汚染されているだろう。
一度高濃度に汚染された土壌は今後300年は消えない。

6)周辺住民の避難指示は半径20キロでは不十分。最低でも40キロというのが私の考え。日本政府はその数字を信じようとしない。

7)ノースカロライナ大学の免疫学者スティーブ・ウィング助教授の試算では、今後10年でがんを発症する人は100万人単位になる。最初の5年で甲状腺がんや甲状腺異常が顕著になる。
次に50キロ以内の地域で肺がんの発症率が今よりも20%上昇するだろう。そして10年で骨腫瘍や白血病、肝臓がんも増えてくると思われる。

ヨーロッパ最大発行部数雑誌『シュピーゲル』(2011年5月23日号) 「原子力国家」日本語訳

絶えず地震に悩まされるこの日本ほど、リスクの高い原子力技術に不適である国はないというのに、である。伝説によれば、日本列島は大洋に棲む巨大な魚の背中の上に横たわっているという。そしてこの魚が痙攣したり、ばたばた動いたりするというのだ。世界で三番目に多い原発炉をかかえて稼動させていくには、いい条件だとは言えない。日本より原発の数が多いのは、アメリカとフランスだけである。

それでも日本は、この福島の事故が起るまで、増設計画を進めてきた。2030年までに電力の半分を原子力発電によりまかなおうというものだった。二桁に及ぶ新設基が計画されていた。

功名心高い産業大国に、オイルショックは恐怖をすえつけた。当時、日本政府は原子力産業を強硬なものにすることを国の第一の課題に決定した。それからというもの、日本の政治家は日本の経済振興と豊かさを、絶えず原子力エネルギーに結びつけてきたのである。

エネルギー原料輸入への依存から脱するという夢に目がくらみ、プルトニウム生成にまで手をつけることを政策で決定した。消費できる量以上に燃料をつくることができる高速増殖炉は、とても誘惑的だった。

原発を持つ国が世界では次々に、このリスクが多く、高価なオプションをあきらめていった(そしてドイツではカルカールにつくった高速増殖炉をおそらくこれまでで一番お金のかかった遊園地に作り変えた)のに対し、日本は高速増殖炉もんじゅを作り、1993年には本州の北端に再処理工場の基礎を築いた。この六ヶ所村にある施設はこれまでにすでに140億ユーロかかっており、世界でも一番高価な産業施設に数えることができる。この施設はしかし、まだ正式に稼動したことがない。

(中略)

「原発批判者は絶対に出世できません、教授になることもできないし、重要な委員会のメンバーに選ばれることも決してないのです」と河野氏は語る。

それでも、時としてこれらの馴れ合い委員会のシステムに一瞬疑問が生じることもある。例えば、5年前に地震学者の石橋克彦氏が日本の原発の安全規制を見直す役目を負っていた委員会から辞任した時がそうである。19人いた委員会のメンバーの内、11人が電力会社が設けている委員会のメンバーでもあった。委員会の結論の出し方はどれも「非科学的」だと、石橋氏は嘆いた。「原発に対する技術標準を基本的に改善しない限り、日本は地震に襲われた時原発事故に遭う可能性がある」と彼はその時にすでに警告していたのである。

しかし、日本のマスコミではこのような警告はなかなか面に出てこない。東電は原発によって潤った金をマスメディアにも大量につぎ込んでいるからである。年間何百、何千億ユーロもの金額を東電はイメージ作りに費やしている。例えば東京の放送局TBSの「News 23」、フジテレビの「めざましテレビ」、テレビ朝日の「報道ステーション」などのニュース番組のスポンサーをしているのだ。これらのメディアは原子力産業の大きな分け前にあっているわけだ。

東電はまた、ジャーナリストたちを豪華な旅行に招待してご機嫌取りもしている。津波が福島第一の原発を襲った日には、東電会長は日本を留守にしていた。彼は、中国の豪華ホテルでマスコミ関係者を「視察旅行」に招待していたのだ。

(中略)

警鐘はそれでも鳴らされなかったわけではない。ただ、その警告に基づく結論がとられることがなかったのである。最大のスキャンダルは失望した社員の告発により明るみに出た。1989年に日系アメリカ人のスガオカ・ケイ氏は今事故を起こしている福島第一の一号炉の点検検査を行った。彼はこの原発を製作したジェネラル・エレクトリック社(GE)の社員だったのである。

スガオカ氏は、蒸気乾燥機に「かなりの大きな」亀裂を発見して、驚いた。その後、この装置が180度ねじって取り付けられていたことすら、明らかになった。彼はそれを上司に報告した。そして、彼の視察団は数日間、その後の指示を待った − フルに報酬された状態で、である。

そして視察団が原発にやっと呼ばれて戻ってみると、上司たちはどう処理するかについて意見をまとめていたことがわかった。ジェネラル・エレクトリック社のスガオカ氏の上司は、亀裂が見える箇所を検査ビデオから消去するよう、命じたのである。「そして私のチームが実行しました」とスガオカ氏は語る。「そして東電の社員二人が、その作業を見ていました」

このことにすっきりしなかったスガオカ氏は、家に帰ってからそのことを書き留め、その文書を保管しておいた。1998年にGEに解雇されたスガオカ氏は、報復を思い立った。2000年6月28日に彼は、日本の原発監督官庁に手紙を書き送った。そこで彼は、自分が見たことを報告したのである。ほかにも同じような手紙を何通か、書いた。

スガオカ氏の告発は日本を震撼させた。まもなく、東電が安全点検報告をシステマチックに改竄してきたことが明らかになった。東電社長と幹部4人が辞任に追い込まれ、政府は17基の原発を一時的に停止させた。

東電の社員が何人も、安全性に関する疑問から監査官庁に報告していたことも、当時明らかになった。そしてこの監査官庁が行ったのは、これら「密告者」の名を東電にすぐに明かすことだった。このことは、原子力安全保安院のスポークスマンが確認した。

(中略)

監査もそれにしたがっていい加減だった、と報告するのは原子力技術エンジニアの飯田哲也氏である。かつて日本の核廃棄物用のキャニスターを製造したことのある飯田氏だが、彼がまだ駆け出しだった頃、大変ショックだった思い出を語ってくれた。「僕はまだ20台始めの若造だったのですが、僕がしたことはどれも、なんの検査もせずによし、とパスになったのです」。

産業界と官庁の癒着

検査官が近づくと原発作業員が合図を送るのを、もう20年も前に、飯田氏は見ている。すると作業員の一人がひびから漏れが出ている熱交換器をきれいに拭き取って、姿を消す。検査官はそれをすべて見ていながら、見なかったふりをするのだ。「ここの検査など、単なる芝居に過ぎません」と飯田氏は語る。

産業と官庁の癒着はあまりに伝説的で、独自の名前が付いている。「天下り」と言うものだ。「天から下る」というこの表現は、官僚がこれまでの省庁でのキャリアを終えてから、電力会社の高給取りの地位に就く慣習を指している。

例を挙げると、東電の副社長の座は、もう何十年もの間天下り官僚の指定席と決まっている。石原武夫という名の男性は通産省事務次官だったが、「原子力政策のコーディネーター」として知られている。彼は1962年に東電に移り、取締役となってから副社長になった。

1980年には資源エネルギー庁長官増田実が東電に移り、同じコースをたどった。1990年と1999年にはまた別の官僚が続いている。日本共産党の議員が4月に政府に対し「これは指定席なのか」どうか問いただしたところ、スポークスマンは「そう言い換えてかまわないでしょう」と答えた。

(中略)

そしてこうしたエキスパートたちは、東電の幹部たちが原子炉のことをほとんど理解していないことを知っている。福島の下請け会社として何年も働いていた佐藤つねやす氏はこう語る。「東電の社員はたまに命令を下しに顔を出す役人と同じです」。

東電では無能さと傲慢さが同居しているのだ。スガオカ氏が隠蔽を公に告発した時、東電は社内の独自分析を行い、かなり欠陥があることを自ら認めている。東電の技術者たちは「自分たちの原子力知識を過信していた」というのだ。だから政府にも、安全は確保されていると信じている限り、この問題に関して報告しなかったというのだ。

それでも、東電も保安院も、これらの見解から何がしの結論を引き出すことはなかった。福島第一の老朽化した原子炉の稼動期間を更に10年延長する許可を得たときにも、このスキャンダルも、なにも変えることはなかった。それだけではない。原子力発電の定期検査の間隔がなんと13ヶ月から16ヶ月に延長されたのである。

「これが、スキャンダルを通して東電が取った結論なのです」と皮肉るのはグリーン・アクションの反原発運動家アイリーン・美緒子・スミス氏だ。「基準を新しく設置し、最終的には検査を間引きすること」。

東電のスポークスマンに、これまで反原発運動家の提案を受け入れたことはあるかどうか聞いてみると、「質問の意味がわかりません」という答えが返ってきた。

(中略)

原発の大事故が起きてからもなお、東電はジャーナリストを煙に巻こうとしている。東電本社の一階には10週間前からテレビ放送局や大新聞社の報道関係者たちが詰めている。記者会見で彼らに与えられるのは、いかにも精確そうな生のデータの山だ。しかし、これらのレポーターたちに、何百という脈略のない測定値からなにをみつけろと言うのだろう。しかも、これらのデータは、後になって間違っていたことがよく判明するのである。

データに関して東電の社員は能弁であるが、責任というテーマは避けて通る。天下り?政治献金?研究費用の肩代わり?これらの複雑なテーマに関する質問に対しては、東電のスポークスマンは同じ答えを繰り返す。「ノー・コメント」。

それでも印象のよくない報道がされると、いかに東電が神経質に反応するかを語るのは、テレビジャーナリストの上杉隆氏である。彼は日本のテレビ・ラジオで人気のあるニュースキャスターだ。彼の番組は政治色が濃いのにも関わらず、娯楽的要素がある。上杉氏はゴルフが好きな、43歳の明るい人物だ。彼は福島で事故が起きるまで、あまり原子力には関心がなかったという。

ただし、名のある新聞で働く同業のジャーナリストたちに対しては、意見がたくさん合った。彼等は、報道対象である省庁の宣伝係をしているだけではないか、と彼は思ってきた。福島の災害発生後、上杉氏は東電のロビーに詰め、原子炉で今なにが起きているか、知ろうとした。

3月15日、彼は午後1時にTBSの生放送に出演した。そこで彼は、どうやら放射能が三号炉から出ている模様で、それが海外でも報道されている、と述べた。「本当は自明なことだったのですが」と彼は語る。しかし放送終了後テレビ放送局の上司から、番組を降ろされたことを伝えられたのだった。これ以降、上杉氏はTBSの仕事はしていない。TBSの番組制作のスポークスマンは、「内部では上杉氏を降ろすことは以前から決まっていたのだ」と説明している。東電からの圧力に関しては否定した。

上杉氏はその釈明を信じてはいない。それからまもなく、別のテレビ番組でもトラブルが生じたからである。「朝日ニュースター」でも、上杉氏が原子力に批判的なゲストを自分の番組に招待しようとしたら、電事連が当番組のスポンサー提供を終了した。放送局は、電事連のスポンサリングはもともと終了することが決まっていた、という。東電スポークスマンは、東電が上杉さんのようなジャーナリストに圧力をかけるなど、考えられない、と語った。

日本政府はその間も、インターネットのプロバイダーに福島に関する「間違った報道」はネットから外すよう、依頼し始めていた。国民にいたずらに不安を与えてはいけないから、というのである。「まったくエジプトや中国よりひどい」と上杉氏は語る。「公共の秩序と倫理を脅かす」ものはすべて削除するように、という指示なのだ。

中越沖地震を受けた「地震+原子力災害」同時発生の訓練に対し、原子力安全・保安院が「住民に不安を与える」と横やり、「雪害+原子力災害」同時発生訓練に変更。(毎日新聞08月18日)

07年の新潟県中越沖地震で発生した東電柏崎刈羽原発の事故を受け、同県は10年5月、地震災害と原子力災害の同時発生を想定した訓練を検討して いた。これに対し、保安院が「震度5弱の地震発生と原子力災害の同時発生という想定での複合災害訓練は、住民に不安と誤解を与えかねない」と助言。同11月に実施した同県の防災訓練では、雪害と原子力災害の複合災害という想定に変更された。

原子力安全委員会の会議の実態(元東電・福島原発所員で現内科医師の方のブログ)

 電力社員時代に、何度も通産省−顧問の先生の会議に書記として参加したことがあります。

・有力者の先生・・あらかじめ、電力が説明をしておく(しておかないと、ちゃぶ台を返すような発言を平気でする)
・おとぼけの先生・・質疑が続いているのにもかかわらず、議論と全く関係ないことを、自分のタイミングで発電する。−自分の専門分野−
・参加するだけの先生・・座っているだけ

そうやって、めちゃくちゃになった会議を

・とりまとめの先生・・あふれた議論を無理矢理まとめる

と役割分担されています。小学校での学級会議を思い出してみてください。それと同じだと思えば、まず間違いありません。小学校の時よりもひどいのは、参加者全員が「専門家」だと思っていること。・・・つまり、まとまるはずがない。のです。

(中略・泊原発営業運転に際しての臨時会議・噂の斑目会長の会見)

班目委員長 今、申し上げたとおり、本件につきましては、規制行政庁であるところの原子力安全・保安院が、しっかりとした判断をすべきものだというふうに、原子力安全委員会としては考えてございます。

●【逆説】「班目委員長に学ぶリーダーシップのありかた」

班目委員長は、「国が定めている安全基準が守られているかどうかを調べるのは原子力安全保安院の役目。その保安院が良いと言っているから原子力安全委員会としては再稼働を容認する」と結論づけている。これを受けて、北海道の高橋はるみ知事は「(原子力安全委員会の)二重チェックは評価できる」と県としても再稼働を容認した。

ソフトウェアの世界では「二重チェック」とはあえて別の人が別の方法で独自のチェックすることを指すが、原子力の世界では「二重チェック」とは、「一つ目のチェックが規則通り行われた」ことを口頭で確認すれば十分なようである。まあ、ソフトウェアの場合はバグがあるものを出荷してしまうと多くの人に迷惑をかけてしまうから二重にも三重にもチェックをするのだが、原発の場合は万が一メルトダウンが起こっても誰かがすぐ死ぬわけでもないし、付近の住民の健康にもすぐには影響が出ないので、これで良いと考えているのかも知れない。

冗談はさておき、これを見て思ったのは、やはり班目委員長は国民の安全を守る組織の長としは全くふさわしくなく、この人がトップであるかぎり、保安院を経産省から切り離して委員会と一緒に環境省の下に置いても何も変わらない、ということ。

「流通している食品は大丈夫」は大ウソ(中鬼と大鬼のふたりごと)

政府のどの資料にもだいたい書いてある言い回しだが、代表として食品安全委員会の「放射性物質と食品に関するQ&A(6月13日更新)」を見てみよう。

Q:流通している食品は大丈夫なのですか?
A:「暫定規制値」を上回る食品については、食品衛生法により、販売等を行ってはならない旨、規制されています。また「暫定規制値」を超える食品が地域的な広がりをもって見つかった場合は、当該地域の食品について「出荷制限」や「摂取制限」が指示される仕組みになっています。
Q:食品衛生法に基づく暫定規制値を超える食品を摂取してしまった場合に、健康への悪影響は生じるのですか?
A:食品衛生法に基づく暫定規制値を超えた食品は、出荷停止の扱いとなり、市場に出回らないようになっています。
※下線は大鬼

ニュアンスとしては大丈夫と思わせるような口ぶりだが、決してそう書いてあるわけではないことに注意しよう。「暫定基準」がそもそもデタラメだという点および放射能に安全な値などないという点は当ブログでは何度も書いてきたのでここではさておくとして、もう一つ肝心なツッコミどころがある。すべての説明の前提が「見つかった場合」であり、その見つける能力については一切触れていないということだ。汚染食品を見つける能力、つまり検査体制が貧弱であれば、どんな規制・制限を設定したところで汚染食品は必ず流通する。「市場に出回らない」のは規制値を「超える」ではなく「超えた」ことが判明した食品でしかないが、上のようにさらっと書かれれば出回っているものがみんな規制値を下回っているかのように多くの人が受け取ってしまう。「有能」な官僚による実に巧妙な言葉のマジックである。

(中略)

ベラルーシは1日3万以上の食品サンプルを検査、日本では最も検査体制が充実している茨城県でも1週間10サンプルが限度

(以下はNHKスペシャル「広がる放射能汚染」第2回(2011年7月3日)よりの文字起こし)

村に住む、シャランコさん一家、妻マルタさん25歳。近所の農家からもらった野菜と牛乳をもって、ストレリチェボ小学校へ行き、「放射線の検査をおねがいします」。ベラルーシ政府は汚染地域にあるほぼすべての学校に放射線の測定器を配置、物理の教師に訓練を受けさせ、無料で検査をする態勢をつくりました。「25.72ベクレル、安全基準値の4分の1です。」

さらに市場に出回る食品についても検査体制の充実が図られてきました。今では全国500を超える施設で牛乳や肉類・野菜など、1日平均3万を越えるサンプルが検査されています。

マルタさんの息子「きのこやベリーは避けて、検査された牛乳や肉を食べています。安全に暮らす方法があるから、ここで住んでいけるんです」

最大の課題は子供の健康、体内にある放射性物質を測る特殊な装置を町や村の診療所に設置し、すべての子供の検査を定期的におこなっています。検査だけでなく治療も将来にわたって無料です。マルタさん「子供の健康は親の力だけでは守ることができません。ありがたい制度です。」

(中略)

ベラルーシでは500の機関が毎日30000検体の食品を検査し(ちなみにベラルーシのGDPは日本の100分の1)、加えて各学校で持込検査ができるとのことだが、日本で食品放射能検査をしている機関はどのくらいあるのか。(中略)以上のことから現在国内で機能している食品放射能検査機関は全部で100機関にもならないのではないかと思う(正確な数をご存じの方がいれば教えて下さい)。

(中略)

消費者庁によれば、検査を依頼する側(自治体など)の検査頻度は基本的に週1回程度という。神奈川県でいえば、3月21日から8月4日までの135日間で合計で250検体を検査、週平均13検体程度だ。135日間で神奈川県民が買った食品の総個数は見当もつかない。もちろん生産者サイドでの出荷前のサンプル検査や、中にはメーカー・店舗独自に検査をしているところ(東都生協など)もあるが、全体からすればほとんど検査していないと言えるようなサンプルの少なさだ。全国的統計では農水省の農産物検査結果ページによると、静岡から岩手までの15都県の合計で7月中に検査された食品は1363検体、1日あたり平均44検体(1日1県あたり2.9検体)である。

泊原発3号機、営業運転に移行——世界のどの国よりも早く原発再開に踏み出した「事故当事国」日本(ダイアモンドオンライン)

「原発立地による地方交付金が232億円も泊村に落ちているんです。そのおかげで、漁業しかなかった過疎の村は道内でももっとも裕福な自治体になったのです。医療費は無料、子ども手当ても国からとは別途支給、ゴルフも無料、村民は、道内でももっとも裕福な生活を送ることができるのです」

 まさしく札束で頬を叩くような仕業である。だが、タダより高いものはない。それはチェルノブイリやフクシマが証明しているはずだ。

 それでも、日本は原発マネーから脱却できそうもない。

●泊原発再開についてアーサー・ビナード氏の見解(「吉田照美のソコダイジナトコ」より)

調整運転と営業運転と同じことをやってるんだけど、名前が変わるという。それが今の… その呼び方の変更に同意するかどうか、それとも止めるか、というのが今回の問題なんですけど、あの玄海の場合は燃料を入れて装てんして稼動させるかどうかということだったから、そこが違っていて、今回(泊原発の場合)は名前が変わるだけ、調整運転と営業運転と。

でも名前が変わるということが許されるということにかなり大きな意味があるんです。

(中略)

吉田照美:
(高橋知事は、むしろ北海道電力の)社員に近いかも知れませんね。

アーサー・ビナード:
まあ、原子力ムラの住民、社員、村人という感じなんですね。

で、原発が立地している自治体は原発が止まると、もう財政が破綻するんですよ。もう、見事に破綻するんですよ。
「えっ、こんなに(原発に)依存してるの?」っていう、まあ数字を見れば、知れば知るほど驚きますね。

吉田照美:
ほうっー、恐ろしいことですね。

アーサー・ビナード:
あの朝日新聞の6月24日の北海道版に載った記事があって、泊原発1号機、2号機が着工した1984年から昨年度までに泊村に下りた交付金や原発施設の規定資産税は、およそ580億円。
それが泊村の財政の大部分なんですね。

泊村の今年度の一般会計当初予算に占める原発関係の予算は、およそ7割。

「7割」で人を奴隷にできる、という原子力マファイアの力学

この「7割」というのは、おもしろいんですよね。
自民党が電力会社からもらう献金額も全体の7割なんです。

だから、こういう数字って、どっか力学が同じで、同じ原子力ムラで、こうなっていくんですよね。

僕は7月の下旬は北海道だったんですけど、北海道の新聞をいろいろ読んでいると、たとえば泊村の牧野村長のインタビューなんかの記事が載ってるんですね。

そうすると、誰もが普通に、もう普通に動かしてもらいたい、と、そんな話をすんですよね。
もう誰もが普通に動かしてもらいたい。
で、みんな住民は、安全で安心できるようにするんだ、とか言うんですよね。

つまり3月11日からは始まったフクシマの原発事故で世界が変わったんだ、ということを認識できない。
(7割)というのは、それぐらいの財政の割合なんですね。

(中略)

アーサー・ビナード:
文部科学省は、「レベル7」を発表した翌日、えーと、思い出すと4月12日に選挙が終って、「フクシマは、実はチェノルブイリと同じだった」と、分ってましたって本人たちは言わないけれど、明らかに隠していた。

実は、その翌日の4月13日に、交付金を支給する仕組みを全面的に改正したんです。
(ソース:交付金で原発後押し レベル7翌日「新設は増額」(東京新聞))

吉田照美:
速い動きだよね、これは。

アーサー・ビナード:
速いしピンポイントだし、見事ですよね。

吉田照美:
巧妙だよね。

アーサー・ビナード:
事故対応に追われてバタバタしてるのかなと思っていたら、そうじゃなくて余裕があって、自治体が抵抗できないように、それから市民の力が、まったく原子力政策に働かないようにするために、交付金のシステムの全面改正をやって、これからは動かすほうが儲かる、止めていると、さらに(原発立地の自治体の)財政が厳しくなる、という見事な前面改正だったんですね。

それも隠蔽していたというわけではないけれど、普通だったら、記者発表があってしかるべきだけど、それをやらないですね。

実質的に稼動しているとはいえ、この調整運転という位置づけでは、いつ運転が止まってもおかしくない。

で、地元にとっては、新たに全面改正された交付金のシステムの下では、さらに弱い立場になって、「運転が止まれば明日は夕張」…。
みんなそう言うんですよ、北海道の自治体の人はそうなんですよ。

「明日は夕張」。

だから夕張が見事に利用されている。
一箇所、潰しておいて、「オタクらも夕張のようになりたいの」という…。

児玉龍彦・東大教授に聞く 国土への思いが、子どもと妊婦を守る思想の原点(ダイアモンドオンライン)

——政府の放射線対策は、今なお「子どもと妊婦を守る」視点が欠けています。

児玉 失敗をした人は言い訳を考えてしまいがちです。その点では、政府も、原発を推進した自民党や公明党も、それを進める学者を量産した東京大学も重い責任を負います。子どもと妊婦が安心して住める国土を取り戻すこと、その努力でしか反省は示せないでしょう。

(中略)

児玉 一番問題だと思ったのは「プルトニウムを飲んでも大丈夫」(大橋弘忠・東大教授の発言)という発言です。これは政治的な意味の批判ではなくて、科学の方法論として理解してもらいたいのですが、2〜3年の経過をみる動物実験と人体で20年後に実際に出る影響との違いは、当然考えないといけないわけですよね。科学者として、時間スケールの見方は非常に大切なことです。

——先生の提言には法改正や委員会・除染研究センターの設置など、政策も盛り込まれていました。科学者でそこまで言及されるのは珍しいと思います。この政策提言も「問題解決の学問」の延長線上で導きだされたのですか。

児玉 そうです。
放射線問題は常に、過敏とも言える厳重な法的規制と向き合ってきました。原発事故が起こった途端に、それまでの厳密な法律を忘れ「直ちに健康に問題はない」と言った枝野(幸男)官房長官に、ものすごい違和感を覚えました。

(中略)

児玉 15歳の時にたたきこまれた遺伝子工学を活かして、内科医としては病気を治す治療法をつくることを考え、創薬においては病気のメカニズムを明らかにすることを考えているに過ぎません。自分のなかでは、絶えず1つのことと捉えてやってるわけです。今回の一連の活動もそうです。

——児玉先生がかつて貝沼先生に薫陶を受けられたように、今の学生・研究員さんには何を伝えたいですか。

児玉 強いて言えば、「科学者は属性でなく本質を議論しなさい」ということに尽きます。
貝沼先生は当時にして、「これからはDNAの時代です」と中学生や高校生に教える慧眼を持っておられた。20年、30年、50年後に大切なことを教えられる教師こそが、真の教師です。それと比べると自分はいつも道端のヤギのションベンのような恥ずかしい存在に過ぎない気がしています。

原発がなくても電力は不足しない(外国と日本の情報格差)(武田邦彦教授)

2011年3月15日、原発が爆発した直後に、国際エネルギー機関(IEA)が、「日本は原子力発電の不足分を補うだけの十分な石油火力発電による余剰能力を有している」との見解を発表している。

それによると、IEAは月次報告書で「実際には、液化天然ガス(LNG)および石炭も使用することで需要に対応できる可能性が高いが、LNG、石炭の両セクターにおいては余剰発電能力がより限定的であるようだ」とし、さらに次のように書いている。

「日本は2009年に石油火力発電能力の30%しか使用しておらず、平均で日量36万バレルの原油・燃料油を使用し、100テラワット時余りの電力を生産した。

「60テラワット時の不足分すべてを石油火力発電で補った場合、石油消費量は年間ベースで日量約20万バレル増加する見通しである」。
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つまり、原発が無くても日本の電気は大丈夫だということを明確に数字をあげて報告している。世界の中で日本がエネルギー消費でも重要な位置にいるので、直ちに福島原発事故のあと、日本が全原発を止めた時にどのようになるのかを評価したのだ。

その後、東電の計画停電、各電力会社の節電要請、15%の節電と電力節約令による処罰などが日本のマスコミから流され、多くの人が熱中症になって苦しみ、あるいは死亡した方もおられる。

マスコミはこの報告も知り、電力の呼びかけと比較し、自分で電力生産状況を計算して、国民に節電を呼びかけたのだろうか?

節電が熱中症と直接的に関係しているとも言えないし、この際、私たちも少し節電するのも悪くはないが、だからといって情報を操作してはいけない。

●「あきらめる?
あきらめたら、そこで試合終了ですよ…?
」(安西先生)