Column代表亀貝のコラム

家を建てるということ

2010.01.30 - 日々
date - 2010.01.30
category - 日々

昨年末のある日、HouseAgencyの佐藤さんがパンフレットを置きにいらっしゃいました。


P1280138.jpg佐藤さんは、前の会社Hello!MyHome(残念ながら親会社の倒産の為に現在は営業していません)から次のステップに進み、今は卸新町にOPENした「ハウスコンプレックス」という多目的ギャラリーを拠点に、Hello!Myhome時代と同じく、施主と建築家と工務店を繋ぐ、お見合いのようなお仕事をされています。

この「ハウスコンプレックス」が、倉庫を利用したとっても面白い建物なんです。

●グラフィックデザイン会社の「クリエイティブランド晴れ日」さんとシェアされています。
●隣のお茶屋さんの倉庫なので建物自体は事務所向けではなく、夏は熱く冬は寒いです。
●晴れ日さんの薪ストーブとその周りのソファ、大きな倉庫の周囲をぐるりと囲む本棚と古い什器は、デザイン会社らしからぬ?雰囲気です。
●さらに隣に「ハウスコンプレックス」のギャラリーを併設することにより、もっと不思議な空間になりました。
●真夏の熱さと真冬の寒さを避けるために、倉庫の中にもう1つ小屋を建てて、その中を晴れ日さんの事務所としました。
●その小屋の上に梯子で上がっていくと、てっぺんには、卓袱台や古い箪笥が置かれた畳敷きの癒し空間が現れます。
●ギャラリースペースも今後どんどん変革していく予定だそうです。

このギャラリーは毎週土日祝日にOPENし、建築家との家づくりのさまざまなケースを見ることが出来たり、イベントが開催されたりしています。

↓入り口のピエロ人形がただものじゃない感満載です。

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HouseAgency(法人名)を昨年始めたばかりの頃、佐藤さんと交わした会話を思いだします。

「家づくりに関するモロモロって、敷居が高い。見学会1つ行くにも、「家を建てると決めた」「予算もなんとなく見えてきた」人しか行けない雰囲気がある。行ったら行ったでモーレツな営業攻めにあって困ったり。ある意味覚悟を決めないとならないような。そうじゃなくって、「何年後かに、建て…たいなぁ。どうしようかなぁ」くらいの段階にいる人が、気楽に出かけて、質問や相談ができて、家づくりとは全然関係ない話題もあって、他にいろんな人が家づくりと関係なく集まってくるような、ギャラリーで展示会やってるような、そんなスペースが欲しいよね。」

その理想を現在追求中なのが、この「ハウスコンプレックス」だと思います。
だからまだ家を造ることが決まりきってない人、他のいろんな家を見たり話を聞いたりしてから決めたい人、そもそも家づくりのことが全然分からなくて(ほとんどそうだと思いますが)とにかく聞いてみたい人、そんな人達が気楽に行ける数少ない場所なのです。気になる人はぜひ訪れてみてください。

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私たち夫婦は、佐藤さんの以前の会社で彼に出会い、建築家の伊藤純一さんを紹介してもらって、現在の自邸を建てました。その一度しかない家づくりの経験から、恐れ多くも家づくりについて書かせていただきます。

家づくりは「ひと」だと思います。お願いする人、その個人を信頼しておまかせできるかどうか。どんな会社に頼む時も一緒です。ハウスメーカーであれ、工務店であれ、建築事務所であれ。結局は、最後まで直接話す営業さんが一番大切だと私は思います(途中で営業さんが離れるケースもありますが、正直論外だと思います)。

その「ひと」次第で、家の完成度が変ってくる。一生で一番高いお買い物に対しての「気持ち良さ」も、総合的な「満足度」も、すべてが、その1人の「ひと」にかかってくるんだと思います。

私たち夫婦が家探しを考え、あちこち廻った末に辿り着いたのがHello!Myhomeさんが開いた家づくりセミナーでした。そこで佐藤さんの話を聞き、そのセミナーが終わった後には、こちらから話を伺いに行ったのでした。誤解を恐れずに言えば、家づくりであちこちの会社を回っている中で、我々は初めて「本当に信用できる人」を見つけた思いでした。

佐藤さんに出会うまでは、家づくりに対するさまざまな疑問を他の住宅会社の人にぶつけても、その答えが本当に正しいものかどうか分からなかった。自分の商売に得になるように受け答えをする人は多いですし、我々の質問は面倒なものが多かった。だから、分からないことはずっとうやむやになったままだった。そもそも自分達の望む家が、本当に実現可能かどうかさっぱり分からず(というか無理だと言われ続け)何だかもうイヤになりかけていました。

そこで佐藤さんに出会います。何故佐藤さんの言うことが信用できたのか。彼らの会社は、完全に誰の利益も代表しない第三者の立場だったからです。そしてそのことを最初に明快に説明していただきました。自分達の利益がどこから来るのかも。さらに、いままであやふやだった疑問点にも明快に答えることができる経験と知識があった。真摯にこちらの気持ちを汲んでくれ、応対してくれる人柄があった。だから信用できたんです。

佐藤さんとHello!Myhomeのスタッフの方々には本当に最後までお世話になりました(スタッフの1人、後藤氏はその後にいがた空艸舎のスタッフとしても協力していただいたりしました)。佐藤さん含め皆さんが、我々施主にとって何が一番大切なことかを考え、悩み、手伝っていただきました。

その佐藤さんが、会社を変えて新たに建築家との家づくりのお仕事を始めました。でもお話を聞くと、前やってることとやっぱり似てるんですね(笑)もちろんそこから、更に発展していくことと思います。そして晴れ日さんのあのオモロい建物の中で、誰でも気軽に入れるようなギャラリーを開く…。これはプッシュせずにはいられないでしょう。建築家との家づくりに興味のある方は、ぜひギャラリーに遊びに行って、佐藤さんと話してみてください。

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最後に、「建築家との家づくり」について、亀貝の意見を書いておきます。
あくまで個人的な考えですので、他の意見も参照にしてください。
また、ハウスコンプレックスのページにはこんな風にまとめてあります。

【こんな人に、建築家との家づくりをオススメします】

●モデルハウス巡りをしても、まったく自分の好みの家に出会えない。
●インテリアデザイン雑誌に出ているような、ハイセンスな家を建てたい。
●古材やコンクリ打ちっ放しなどの素材で建てたい。
●自分の家の好みはこうだ、とハッキリ言える。
●好きな家のためなら積極的にコミュニケーションして要望を伝えられる。

そもそも「建築家との家づくり」ってどういうこと?と聞かれるかも知れません。自分も家を建てる前には知りませんでした。ただそこまで説明するのはちょっと長くなりすぎるので、以前書いた時と同じことを引用します。

ハウスメーカーで家を作るのは、デキアイの製品を「買う」ことに近いです。建築家や工務店と作る家は、オーダーメイドで「創っていく」モノです。デキアイの製品で気に入ったモノがあればハウスメーカーが良いでしょう。ですがもしアナタが後者を望むのであれば、

まずは出合いを求めて、「ハウスコンプレックス」に足を運んでみることをオススメします。

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クリエイティブランド晴れ日さんの手による「ハウスコンプレックス」の家づくりパンフレットは、弊社にも沢山あります。また、このパンフレット(ハガキ2/3のサイズ)を置いていただけるお店の方を募集しているそうです。置いてもいいよ、という方は亀貝までメール、もしくは佐藤さんへメールください。よろしくお願いします。